⑱ 何故かキツネ 

 昨年秋の出来事。

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 ある夜、田園地帯を車で走っていると、

道のド真中に何かいる!

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 少し離れたところで停車して、フロントガラス越しにビデオカメラをズームする。

 ヘッライトに浮かび上がるのは、

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これ何?キツネ?

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 こちらを恐がる様子はみせないが、警戒感はあるようだ。

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 キツネから見れば、何か光るものがあるけど、なんだろう?という感じだろうか。

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 窓を開けて身を乗り出そうとしたら狐が逃げそうになったので止めた。そのままフロントガラス越しにビデオカメラで撮影を続ける。

 しばし停車したままでいると、そろそろと狐が動きだし畑に入っていく。しかし遠くへ離れてはいかない。

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 狐は畑の中を少しずつ移動して車の右側を過ぎていき、後方へ回り込む。 そのたびにわたしもハンドルを回して狐にヘッドライトの光を当て続け、車も回転移動する。

 

 車の後方へたどり着くと狐は再び道路へ出てきた。

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 車も180度回転し、再び道路の真ん中でカメラが狐をとらえる

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 道路でこんな事してるのもどうかと思うが、しかしこのあたり一帯は耕作地なので、一般車はほとんど来ない。

昼間はトラクター、夜はタクシーなどの運転手が休憩に来る程度。

 さすがにキツネも、いつまでも付きまとう光に辟易したのか、夜の闇に消えていった。

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 実はこの狐、一年半ほど前から、このあたりに居ついているらしく、時々目にしていた。今回ようやくカメラに収めることができた。最初は農家の裏庭にいて、すごく小さかったので、近所の人の飼う子犬がうろついているのかと思った。しかし何度か見掛けるうちに尻尾が妙に長くなってきた。その変化する美しさを目の当たりにして、すっかり魅せられてしまい、まるで恋心のようである。昔話にある、狐に化かされるというのは、これだなと思った。